この記事では、法律事務所でイヤミ攻撃を仕掛けてくる弁護士に対して、事務員がするべき対処法と具体的な手順、注意点についてご紹介しています。
法律事務所には色々なタイプの弁護士がいます。
もちろん、弁護士も人間なので性格は人それぞれで当然です。
しかし、相対的に見て、一般社会よりも個性が強い人が多いと感じるのは、私だけではないはずです。
特に弁護士が1人しかいないような法律事務所では、第三者(他の弁護士)の目が無いため、弁護士本来の素の性格が出やすい傾向がありますよね。
怒りっぽい弁護士、陰湿な弁護士、神経質な弁護士、ルーズな弁護士。
様々なタイプの弁護士によって事務員は振り回され、非常に大変になるケースもあります。
今回はその中でも、ねちねちとイヤミっぽい弁護士への対処法についてご紹介しましょう。
パワハラも横行する法律事務所業界
業界を知らない人には意外かもしれませんが、弁護士が事務員に怒鳴り散らすようなパワハラも決して珍しい話ではありません。
まさか弁護士さんがパワハラなんかしないでしょ?
そんな風に言われることもあるのですが、残念ながら本当の話です。
それでも、パワハラへの世間の目は厳しくなっています。
一昔前に比べると、気を付けなければならないと内心思っている弁護士も、多少は増えているかもしれません。
簡単には退職できない
事務所や弁護士に不満があるなら、さっさと退職すればいいのに
確かにそれができれば一番ですよね。
しかし、様々な事情からそれが難しい人もいますし、転職活動にはそれなりのエネルギーが必要で、そう簡単な話ではありません。
だからこそ皆悩むのです。
もちろん、鬱など精神を病むほどギリギリまで耐える必要はありませんし、そんな我慢はしてはいけません。
しかし現実的には、ある程度までは妥協できるところは妥協し、弁護士の性格にもうまく付き合い、時にはあしらいながら勤務を続けざるを得ない人も多いのです。
怒鳴る弁護士からイヤミ弁護士へ
私が以前勤務していた法律事務所にも、事務員を怒鳴りつけていた弁護士がいました。
一般の中小企業でも、ワンマンですぐに怒鳴る社長がいると思いますが、まさにアレです。
毎日怒鳴られた事務員の中には、突然事務所に出勤できなくなり、そのまま退職してしまった人もいました。
しかし、さすがにマズイと思い始めたのか、徐々に怒鳴る回数は減っていきました。
ところが、次はネチネチとイヤミ攻撃を仕掛けてくることが増えていったのです。
頭ごなしに怒鳴られることも非常に辛いですが、ネチネチとイヤミを言われ続けることも精神的にくるものがありますよね。
この弁護士の場合、ネチネチとしたイヤミ攻撃がくるタイミングは決まっていました。
それは、弁護士が忙しかったり、仕事が思い通りにいかない等、ストレスが溜まったとき。
要するに「八つ当たり」ですよね。
怒鳴っていないからパワハラじゃない
そんな風に思っていたのか、怒鳴るのを控える代わりに、重箱の隅をつつくようなイヤミ攻撃は弁護士の気が晴れるまで続くのでした。
ネチネチイヤミ系弁護士への対処法
最初はただひたすらイヤミ攻撃に耐えていた私ですが、ただ耐えているだけではいつか限界がきます。
かといって、弁護士にストレートに「イヤミを言うのは止めてください」と言って、それで止めてくれるのであれば苦労しません。
何しろ、ご本人はイヤミだと思っていませんし、事務局が悪いと思っているのです。
そんな状況の中で色々と試行錯誤した末、その中でもなかなか有効だと感じた対処法をご紹介します。
ネチネチしたイヤミには冷静に正論返し
前述の通り、この弁護士のイヤミ攻撃には「八つ当たり」の要素が強くありました。
実際、イヤミを言う人の大半は、この八つ当たりの要素がある程度強いのではないでしょうか?
何か仕事に不備があり、それをただ単に注意し改善したいだけであれば、イヤミっぽく言う必要は無いですよね。
言いやすい「何か」を奇貨として、自分の苛立ちであったり不快感をぶつけているに過ぎません。
しかし、私はミスをしたわけでも、サボっているわけでもありません。
弁護士のイヤミにはどこか「無理」があるのです。
そこで、おすすめしたい対処法はこのイヤミの「無理」の部分に冷静に正論で返すという方法です。
イヤミ vs 正論返し 実践例
無理のあるイヤミ攻撃に対し、正論で返すというのはどういうことか具体的にご紹介しましょう。
例えば、私は今、A・B・Cというやるべき3種の仕事があり、優先順位はA→B→Cの順に高いとします。
この状況で弁護士はこんな風に言ってきます。
Aはできた?
Bはどうなってる?
Cは?
このように矢継ぎ早に聞いてきて、どこかで滞っているとそれをネチネチ攻撃してきます。
確かに、私がサボっていて滞っているなら、責められるのも仕方ありません。
しかし、仕事をしていればわかると思いますが、すべてがすべて予定通り・順序どおりにいくなら苦労しません。
予定外のDという急ぎの仕事が入ることもあります。
Bを進めていたけど、先方の返事待ちで一旦保留になることもあるでしょう。
いくらでもそんなことはあるのです。
弁護士もそれがわかっていないわけではないのでしょうが、自分のストレス解消のためにネチネチイヤミ攻撃を止められないのでしょう。
弁護士がどこか滞っているところを見つけて責めてきたら、次のように冷静に淡々と答えましょう。
Bはいま先方の返事待ちで、今日の午後までには回答がある予定です。
回答があり次第、裁判所へ一報入れることになっています。
これで書類が明日になっても問題無いと書記官に確認してあります。
このように、なぜ滞っているのか、その理由と今後の見通しや予定をきちんと説明するのです。
スルーしすぎに注意
正直に言って、この正論返しは大変な方法です。
常に自分の仕事の進捗を細かく把握して、その説明と今後の見通しまできっちり説明できるように準備するわけですからね。
実際には、ちょっとした不手際や手が回りきらず遅れが出ることもあるでしょう。
勤務日の始業から終業まで、毎日、常に備えておくのは現実的ではありません。
ですから、私は弁護士の機嫌やストレス具合を予測しながら備えていました。
こんな面倒くさい方法を採らずに、弁護士のイヤミ攻撃には「ハイハイ、スイマセン」とスルーするというのも一案です。
しかし、スルーしすぎるとイヤミ攻撃がエスカレートする場合もあるのです。
何も考えずに仕事をしてるんじゃない?
謝れば済むと思っているんじゃない?
八つ当たり目的でイヤミ攻撃を仕掛けてくる弁護士なら、こういう風に言ってくる可能性も十分にあります。
だからこそ、私は適度に正論返しはしておくことをおすすめします。
イヤミに正論返しを続けた結果
弁護士のネチネチとしたイヤミ攻撃に正論返しを続けた結果、弁護士はイヤミを言うのを止めたでしょうか?
そうであれば良かったのですが、完全にイヤミが無くなることはありませんでした。
しかし、何もせずにスルーし続けていた頃に比べると、格段にイヤミを言う頻度は減りました。
おそらく、言ったところでストレス解消にはならず、むしろ正論で返されてフラストレーションが溜まるだけだと思ったのでしょう。
ただし、それでもイヤミを言いたいときはあるようです。
窓枠にホコリが溜まってるんだけど…
このように、ドラマに出てくる小姑のようなことを言っていた時もありましたが、ここまでくると呆れて特に腹も立たないのが不思議ですね。
まとめ
ねちねちとイヤミっぽい弁護士への対処法のポイントは次の通りです。
先程も述べた通り、この方法は決してラクな方法ではありませんし、ある意味不毛とも言えるでしょう。
ただ、簡単に退職という選択ができない場合、最低限身を守るための一案としてご紹介した次第です。
前向きに考えるなら、優先順位や段取りを考え、今度の見通し等も把握するようにすることで、あなたの仕事の確実性が増すことにもつながるでしょう。
ネチネチしたイヤミ攻撃の多い弁護士に困っているあなたの参考になれば幸いです。
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